いつからマウスピース矯正(インビザライン)の効果が分かるの?
インビザラインの治療では、マウスピースを1~2週間ごとに交換していきます。マウスピース1枚あたりで歯が動く距離は、約0.25ミリですので、1ヵ月では0.5~1ミリ程度となります。
そのため、治療を始めてすぐや1カ月程度では、なかなか「変わった」というご実感は得られません。2ヵ月目くらいからようやく「ちょっと変わったかな」とその効果が分かるケースがあるくらいです。また、歯並びのタイプによっては、奥歯から動かすこともあるため、目につきやすい前歯を動かすタイミングが遅く、全然変わっていないように見えるということもあります。
治療期間中は、歯並びの状態やむし歯・歯周病の有無などを調べるため、定期的に通院します。通常、歯がきちんと動いているか歯科医師から教えてもらえますが、不安なようでしたら、尋ねてみるのもよいでしょう。患者さまご自身が安心して、前向きに治療に取り組めることが大切です。
マウスピース矯正(インビザライン)の効果を最大限発揮するためのポイント
インビザラインの効果を最大限発揮させるためには、「正しく使う」ことが何より大切です。
1日22時間以上の装着時間を守る
取り外し式であるインビザラインは、逆に言うと「治療をサボる」ことができてしまう矯正装置です。 インビザラインは、微弱な力を持続的にかけることで歯を効率的に動かしていきます。1日22時間以上という装着時間は、必ず守りましょう。 食事、歯磨きの時間もあるので難しいかもしれませんが、1日21時間、22時間と装着時間を増やせるようでしたら、それに越したことはありません。
交換のタイミングを守る
インビザラインは、1~2週間ごとに交換します。そしてこの交換は、患者様ご自身で行います。 詳細は歯科医師から指示がありますが、このタイミングは必ず守るようにしましょう。交換を忘れたり遅れたりすると、治療期間が長くなってしまうことがあります。
適切な口腔ケアでむし歯を防ぐ
軽度のむし歯であれば矯正治療を中断する必要はありませんが、歯を大きく削るようなむし歯の場合、むし歯治療によって歯の形が変わり、インビザラインを作り替える必要が生じることがあります。 当然、矯正治療は遅れてしまいます。インビザラインはむし歯になりにくい矯正装置ですが、むし歯にならないというわけではありませんので、丁寧な口腔ケアは必須です。
インビザラインを紛失しない
ときどき、インビザラインを紛失してしまうというケースがあります。 患者様のデータは残っていますのですぐに再発注ができますが、到着するまでは1つ前のステップのインビザラインを使用し続けることになり、治療が遅れてしまうことがあります。
不安になったときには担当の歯科医師に相談する
患者様が安心して、前向きであることは、「装着時間を長くしよう」「交換のタイミングを守ろう」「しっかりむし歯を予防しよう」をいう気持ち・行動につながります。 ちゃんと動いているのかな、正しく使えているのかなと不安になったときには、担当してもらっている歯科医師に相談するようにしましょう。 インビザライン治療をどこで受けようかというときに、こういったことを気軽に相談できる歯科医院を選ぶことも大切ですね。
マウスピース矯正(インビザライン)の効果が出ない原因
インビザラインの効果が現れにくい代表的な原因をご紹介します。
1日22時間以上の装着が守れない
1日22時間以上の装着は必須です。これが守れないと、治療期間が長くなることがあります。 痛みなどの理由で長時間の装着が難しい場合には、すぐに歯科医院に相談しましょう。
交換し忘れた、交換が遅れた
インビザラインを適切なタイミングでの交換ができないと、治療に遅れが生じ、治療期間が長くなることがあります。
重度のむし歯で矯正治療が中断する
重度のむし歯で歯の形が変わるなどして、むし歯治療が優先されると、矯正治療に遅れが生じます。 インビザラインを作り直す必要が生じることもあります。
詰め物・被せ物が取れる
金属やセラミックの詰め物・被せ物が取れた場合、その再接着や作り直しなどが優先され、矯正治療に遅れが生じることがあります。 キャラメルなどの粘着性の強い食べ物は、矯正治療のあいだだけでも避けておくのが無難です。